京都市立西京高校附属中学
2025年1月27日(月)・2月6日(金)の2日間、京都市立西京高校附属中学で、「特別授業」が開催されました。2005年にはじまった「特別授業」は今年で20回目。1月27日の授業は中学3年生全員が参加。2月6日の授業はそれぞれのクラスに分かれて「特別授業」が行なわれました。
| テーマ | 講師 |
|---|---|
| 経済入門 | 大竹文雄・大阪大学教授 |
| Beyond開発経済学 | 上須道徳・大阪大学准教授 |
| 人類の経済活動の規模と地球生態系の扶養能力:エコロジカル・フットプリントを使って考えてみよう | 和田喜彦・同志社大学教授 |
| これからの日本経済 | 高野哲彰・武蔵大学助教 |
「経済入門」大竹文雄(大阪大学教授)
「社会はこれから先どのようになっていくのだろうか」、という疑問をもったことはありませんか。また、「どうすれば、この社会の中でうまく生きていけるだろうか」という疑問はどうでしょうか。こうした疑問に答えるためには、私たちの社会がどういう仕組みで動いているか、私たち人間はどういう行動をとるのかを理解する必要があります。つまり、経済の考え方を理解することです。この講義はその第一歩です。

「Beyond開発経済学」上須道徳(大阪大学准教授)
この授業では、開発経済学の概要と、社会的・経済的課題の解決に向けたアプローチについてお話しします。開発経済学は、主に発展途上国における経済成長と持続可能な発展を研究し、貧困、教育、健康、インフラなどの課題に取り組む学問です。今回は特に「課題解決」という視点から、農村地域における持続可能なコミュニティに関する研究事例を通じて、経済学や教育の役割について皆さんと考えていきたいと思います。

「人類の経済活動の規模と地球生態系の扶養能力:エコロジカル・フットプリントを使って考えてみよう」和田喜彦(同志社大学教授)
世界の経済規模は拡大し続け、エネルギーの使用量や食料の消費量が増加の一途をたどっています。太平洋クロマグロやニホンウナギのように捕り過ぎが原因で資源量が急に減っている魚たちが目立ってきました。「経済活動が活発になることによって地球生態系に負担をかけすぎているのでは?」「今のような行け行けドンドンの経済運営が続いたならば健全な地球生態系は維持できなくなるのでは?」といった疑問をもったことはありませんか。エコロジカル・フットプリントはこうした疑問に科学的に答えるためにつくられた環境負荷のものさしです。

「これからの日本経済」高野哲彰(武蔵大学助教)
かつて世界第2位と称された日本経済は、1990年代のバブル崩壊以降、「失われた10年」と呼ばれる低成長の時代を迎え、その後も「失われた20年・30年」と言われるように、低成長から抜け出せずにいます。また、少子高齢化・人口減少がすでに始まっており、年々豊かになると信じられていた日本経済に対する見方も変わりつつあります。この講義では、かつての経済成長を支えた要因を振り返りつつ、今後何が起こりうるのか、またそのためにどのような準備が必要かを一緒に考えていきます。皆さんが将来を考える際の一助となることを願っています。

●経済学はこれまで世界の経済などについて考えるものだと思っていたけれど,今回の授業は,人の心理や損得の判断について,そして代替的なものや補完的なものについて教えてもらい幅が広いんだなと思った。様々な体験や例が分かりやすく,とても理解しやすかった。
●経済という、身近にあるようであまり知らなかったものを考えるきっかけができてよかったです。現在は不景気なのか、という問いから、実際に数値データを見て考えたり、うがった見方をしてみたりして、日本の経済がどのような状況にあるのかを深く考察することができました。ただ教えられるのではなく、実際に考えてみたことで、日本の未来を自分事として捉えることができました。また、班の人と話し合ったり、全体で意見を交流したりしたことで、新たな見地を得られて、とても学びになりました。